実生で増やす(ただいま準備中です)

植物を増やそうと思ったとき、最も自然な状態に近く、簡単で手軽な方法が 実生 です。増やしたい植物の種子を採取し、必要な処理をしたうえで播種を行います。

実生 の最も優れたところは、増やしたいと考える植物に対して、与えるダメージが少ないことにあると思います。ですが欲張って山から根こそぎ種子を集めてしまえば、天然更新の可能性はそのぶん低くなり、動物の食事を奪ってしまうことにもなるので、生態系に与えるダメージは大きくなります。

気を付けなくてはいけないのは、採種を行った母親が明確であっても、花粉の主である父親は特定できないというところです。母樹や、その周辺の樹木についてもよく調査をしたうえで採種を行う必要があります。それを怠ると、目的の植物とは異なる種を増殖することにもなりかねません。親の優れた特徴が子にそのまま反映されるとは限らないということも言えます。

また、持ち主の許可を得てから採取を行いましょう。

自然状況下での発芽の様子

完熟した果実

播種による発芽の様子

注意すること

クマノザクラを増やしてみたいと思っている方は、栽培方法を知ることよりも、まずサクラの見分け方について知る必要があります。そして交雑による影響についても理解しなくてはいけません。

大切なことをきちんと理解したうえで取り組むようにしてください。

 

また、山の所有者の許可なく無断で種子を採取することは違法行為です。法律を遵守し、できる限り植物や生態系に影響のない適切な方法で増やすようにしてください。